地平線の向こう側。
私たち人間は、アフリカ大陸という地で誕生したらしい。
小学生の頃。
社会の授業で、地平線の向こう側の世界を知った。
けどそれは、教科書上での話。
小中高と情報量は増え、自分の中でのアフリカに対する固定したイメージが出来上がった。
多種多様な民族に、広大な大地。
自然と共存する姿。
それと共に、アフリカ=危険という文字がセットになっていた。
心の中で密かに行きたいと小学生の頃から夢見て。
これまで13カ国旅してみて、気付いたことがある。
『イメージは覆される』
それは、良い面でも悪い面でもだ。
だからこそ旅はやめられないし、周りの情報だけを鵜呑みにはしたくない。
旅をする度に、日本での情報を自分の見た真実として脳内をアップデートしていく。
そう、今回はイメージのアップデートをしてくる。
アフリカの。
もしかしたら、イメージ通りの場所かもしれない。
なんてことはきっとなくて。
何かしら、自分の知らないものが待っている。
訪れるのは、2カ国。
ケニアとエチオピアだ。
どうしても行ってみたかった国。
エチオピアには、インジェラという世界一不味い食べ物があるのだとか。
気になる。
ケニアは、マサイ族とサファリ。
マサイ族は世界一有名な民族なのではないだろうか。
それに加えて、リアルライオンキング。
っていうのは後付けで。
実際アフリカならどこにでも行ってみたいと思っていた。
よく「なんでそこにしたの?」と聞かれる。
きっと質問した相手は、ちゃんとした答えを望んでいるのだろう。
けど「ただ、気になった、航空券が安かった」じゃダメなんだろうか?
だからこうやって、後から理由付けをする。
実際、行くことが決まってから下調べをしだす。
ケニアもエチオピアも何があるのか正直よく分かってないし、下調べだけではイメージはアップデートされない。
この目で、この足で、この体で。
体感してこそ、そこの国の良さが分かる。
もちろん楽しみなこともあるけれど、そこに固執した旅はしたくない。
不安はないのか?
と聞かれたら、ないとは言えない。
ちょっとの不安と、大きな期待。
そしてアフリカへのイメージを抱えて旅に出る。
私のことを待っている場所が、地平線の向こう側にあるから。