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自分の人生なんだから、好きに生きようや

あの頃の少女は、今も。

 

 

どこからが友達で、どこからが親友なのか。

そんなことを小学生の時から考えていた。

 

 

結局、未だに答えは見つかってない。

 

 

それは感覚的なものでしかなくて、線引きなんて存在しない。

それだけは分かった。

 

 

 

そんな感覚的に、初めて親友だと思える存在ができたのは多分小学5年生の時。

 

 

 

その少女は、とにかく明るくて、小さくて、年中半袖を着ていた。

 

 

 

小学校を卒業して、私は引っ越すことになった。

別れの日、私はその子から一通の手紙をもらった。

 

 

 

そこには、少し汚い字で思い出の1つ1つが綴られていた。

涙で文字が滲んだ跡も。

そして最後に一言。

 

向こうに行っても私のこと忘れないでね。また遊ぼうね!

 

人生で初めて、親友だと思えた人を忘れるはずがない。

誰よりも思い出がたくさんあって、この先何があってもいつも自分の味方でいてくれる存在だと思っている。

 

 

 

あの頃の少女とは、今となってはたまに連絡をとる程度。

誕生日おめでとうのメッセージや近況報告。

 

 

 

あんなに毎日一緒にいたのに、あっさりしたものだ。

 

 

 

 

あの頃の少女が、突然私の街に遊びにやってきた。

会うのは久しぶりで、少女が大人の女性に少しだけ近づいていた。

 

 

 

久しぶりの再会にテンションはあがる。

 

 

 

あの頃の少女も、気づいたら旅人になっていた。

 

 

行った国の話を笑顔で楽しそうに話す。

旅の良さは何なのかを語り合った。

 

 

懐かしい話もたくさんした。

 

 

あの頃はこうやって飲みながら話すなんて思いもしなかったよね

 

あの頃の少女は、昔と変わらない可愛らしい笑顔でそう言った。

それと同時に思ったことがある。

 

 

 

親友って、どれだけ一緒にいたかじゃない。

どれだけ期間が空いたとしても、昔と同じ笑顔で笑い合えるかだ。

 

 

 

そんなことを思わされる夜だった。

きっとお互いにそう思ったに違いない。

 

 

次は2人で旅しようね!

 

笑顔でそう言った。

 

 

 

あの頃の少女は、今も。

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