終わりの先に。
何かが終わる時、虚しさが押し寄せる。
友達との鬼ごっこが終わった時。
合唱コンクールで歌い終えた時。
旅路を終えた時。
恋が終わった時。
この虚しさをどこかにぶつけることもなく。
そっと胸の奥にしまい込む。
しまい込んだ後、その虚しさは何処へ行く?
自然と昇華され、前に前にと進んでいる。
そうじゃない。昇華されているわけじゃないんだ。
きっと、胸にしまい込んだ虚しさを紛らわすために。
また一歩。
この終わりの先には、何が待っているだろう。
虚しさが溢れ出してしまったら。
きっとどうしようもなく涙が流れ、どうしようもなくその時間が愛おしくなる。
どれだけ友達と楽しく走っていたか。
どれだけ本気で練習に励んでいたか。
どれだけ思い出が詰まっていたか。
どれだけあの人を好きだったか。
その時間を思い出すたびに、懐かしさに浸り。
そして胸がぎゅっと締め付けられる。
今日で終わりにしよう。
そして一歩踏み出そう。
虚しさが溢れて涙を流しても。
いつか良い想い出になるのだから。
何かがきっと待っている。
終わりの先に。