見知らぬ地へ。
旅に出るまで、『行きたい』と口では言っても行動に移すことはなかった。
『いつか』『時間があれば』『お金があれば』なんて言葉を並べては時が流れていくばかり。
そして今、旅に出て早1年と半年が過ぎた。
この1年半でどれだけの見知らぬ地に足を踏み入れただろう。
国内は青森、石川、富山etc...
海外はバルト三国、トルコ、ジョージアetc...
きっと死ぬまで行くことのなかった場所かもしれない。
旅に出るまでは知りもしなかった場所かもしれない。
見知らぬ地に足を踏み入れるには、多少なりとも不安があって。
それ以上にワクワクする気持ちがあって。
それを知ってしまったから、きっと私はこの歩みを止められないのだと思う。
どこまでもどこまでも進み続ける私の足は、次はどこへ向かっているのか。
今はまだ分からない。
終着地が存在するかも分からない。
またそれが旅の1つの楽しみなのだろうと私は思う。
私の知っている世界はこの世の何分の1なのか。
日本ですら知らないところで溢れている。
時間は有限であり、いつか終わりが来る。
それまでに誰よりも多くのものを見て、多くのことを感じたい。
多くのことを語りたい。多くのことを綴りたい。
人間たかだか80年前後がタイムリミットだ。
既にその4分の1は終了している。
残り60年くらい、欲張ってもいいじゃないか。
言い訳なんてしないで。自分の心に素直に。
そう思いながら、私は今日も見知らぬ地へ歩みを進める。